お知らせ

「もう治療がない」から寛解した症例〔腎臓がん②症例紹介の要約〕

 

LSI札幌クリニックです。
 
以前、紹介いたしました。「腎臓がんの症例報告②」について、お問合せをいただきましたので、もう少し読み易くなるように要約してみました。

尚、詳細については
https://www.lsi-sapporo.jp/topics/5927/
を確認ください。 

1.「もう治療がない」から寛解した症例

化学療法、免疫チェックポイント阻害剤が無効からの症例

・2020年9月…左腎盂がん(肝臓や肺へ多発転移)4期の診断。
・2020年11月…化学療法(カルボプラチン、ゲムシタビン)→2021年4月に中止。
・2021年5月…から1回あたり240mgのキイトルーダによる治療→2021年8月に中止。
これ以上の標準治療はなく、瀬田クリニックへ
・2021年10月…アルファ・ベータT細胞療法単独治療

・2021年12月…肝転移は著しく縮小、腎盂のがんも縮小し、部分寛解
・2022年3月…さらにがんは縮小し、画像上はほとんど消失した状態。
 
[寛解とは」症状が落ち着いて安定した状態。
まだ病気が完全に治ったという状態ではありませんが、病気による症状や検査異常が消失した状態。このまま治る可能性もあります。

2.免疫検査で状態問題があった患者さん

T細胞系の免疫不全、アンバランスと診断

T細胞をはじめとした各種の免疫細胞の測定を行ったところ、T細胞数は850/μLと健常人の平均値の2/3程度に減少しており、また、制御性T細胞は64/μLと健常人の平均値の2倍近くに著増しておりました。

3.キイトルーダーでバリアが外れた状態でαβT細胞療法で免疫を改善しがん細胞を再攻撃。


キイトルーダの半減期は27.3日、51日後は約1/4の量、すなわち、60mgのキイトルーダの注射を受けた場合と同様の量が体内に残存していたと推測。

4回のアルファ・ベータT細胞療法のみで大きな肝転移が急速に縮小するケースは少ないです。キイトルーダの治療単独では無効でも、免疫細胞治療と体内に残存する低用量のキイトルーダの相乗効果によって奏効したものと考えられます。

現状、オプジーボ、キイトルーダなどの免疫チェックポイント阻害剤無効例では、さらに免疫細胞治療などの免疫療法は行われることがほとんどありません。

本ケースのように、免疫チェックポイント阻害剤無効となった場合でも、さらに免疫細胞治療を行うことにより著効する可能性が考えられます。今後、十分に検証をしていきたいと思います。

4.症例紹介は全ての患者さんに効くとは限らない。

エビデンス(evidence)は日本語で「証拠」「根拠」という意味を指します。
症例紹介のエビデンス「レベルV」です。この治療が全ての患者様に効くとは限りません。

国立がんセンター情報サービスの記載を元に作成(http://ganjoho.jp/med_pro/med_info/guideline/guideline.html

※がん免疫細胞療法について
がん免疫細胞療法とは、身体のなかでがん細胞などの異物と闘ってくれる免疫細胞を患者さんの血液から取り出し、人工的に数を増やしたり、効率的にがんを攻撃するよう教育してから再び体内へ戻すことで、免疫の力でがんを攻撃する治療法です。この治療は患者さんがもともと体内に有している免疫細胞を培養・加工してがんを攻撃する点から、他の治療のような大きな副作用はなく、また抗がん剤や手術、放射線治療など他の治療と組み合わせて行うこともできます。治療の種類にもよりますが基本的には2週間おきに採血と点滴を繰り返す治療となります。当院では、治療に用いる細胞の違いや培養方法の違いにより、樹状細胞ワクチン、アルファ・ベータT細胞療法、ガンマ・デルタT細胞療法、NK細胞療法の四つの治療法を提供しています。
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※リスク・副作用について:治療後、ごく稀に「軽い発熱、発疹等、倦怠感」が見られる事がありますが、それ以外、重篤な副作用は見られたことはありません。身体への負担が最小限の治療と考えています。

※治療費について:治療法にもよりますが、1種類の治療を1クール(6回)実施の場合、1,639,200円(税込1,803,120円)~2,239,200円(税込2,463,120円)が目安となります(検査費用は除く)。治療費の詳細はこちら