がんについて

人間ドック・がん検診について

健康診断・人間ドックの目的

健康診断・人間ドックは、生活習慣の問題点などを洗い出して病気を未然に予防したり、将来的に病気を引き起こすと考えられる異常を検査で発見し、早期治療することを目的としております。
主に生活習慣病予防の項目が多く含まれておりますが、総合的な「がん」検査を目的としていません。

健康診断とは 人間ドックとは
「健康診断」とは一般的に会社で行っている健康診断や特定健康診査で行っている特定健診の事を言います。
診察や各種の検査で健康状態を評価することで健康の維持や疾患の予防・早期発見に役立てることが目的です。
「人間ドック」とは、一般的には健康診断を基に、より詳しい臓器の検査が追加されています。
がん検査としては、胃がん、大腸がんの検査が追加されている事が多くあります。
目的 生活習慣病やメタボリックシンドロームの予防

現在の対策型がん検診の問題点

<札幌市がん検診>札幌市内にお住まいで、職場検診等で受診の機会がない方。

種類 対象 検査内容 費用 ※札幌市の場合
胃がん検診 40歳以上(1年に1回) 問診、胃部エックス線検査(バリウム検査) 700円/2200円
大腸がん検診 40歳以上(1年に1回) 問診、免疫便潜血検査(2日法) 400円
肺がん検診 40歳以上(1年に1回) 1.問診、胸部エックス線検査
2.喀痰細胞診
(医師の判断により一定の条件に該当する方)
1=無料
1+2= 400円
子宮頸がん検診 20歳以上で偶数歳の方
(偶数歳時に1回受診できます)
問診、視診、内診、子宮頸部の細胞診
※医師の判断により、
子宮体部の細胞診を実施する場合があります
頸部のみ=1,000円/1,400円
頸部+体部=1,600円/2,100円
乳がん検診 40歳以上で偶数歳の方
(偶数歳時に1回受診できます)
問診、視診、触診、
マンモグラフィ検査(乳房エックス線検査)
・40歳以上50歳未満……2方向
・50歳以上………………1方向
40歳以上50歳未満=1,300円/1,800円
50歳以上=1,100円/1,400円

市町村で実施される対策型がん検診は、集団全体の死亡率減少が目的です。このため、有効性が確立したがん検診を選択し、利益(死亡率の低下)は不利益(コスト)を上回ることが基本条件となります。しかし、現実には集団全体の死亡率減少に関して医学的根拠(エビデンス)があるのは大腸がん、子宮がん、乳がん検診のみで、胃がんや肺がんに対してバリウムや胸部レントゲンで検診する方法は死亡率減少に関するエビデンスはなく、早期発見の観点からは理論的にも有効性がありません。

これらのがん検診はコストと効果に基づいており、検査の侵襲性(侵襲性=身体への負担や影響の大きさ)が考慮されていない問題があります。特に子宮がんや乳がんの検査では受診者への身体的、心理的侵襲性が高く、このことが受診率の低下につながっています。また、がんは体幹部の様々な臓器に発生するため、現在の対策型がん検診で行われるような特定の臓器ごとの検診で重要ながんをカバーすることは不可能です。

理論的な有効性からデザインされた「がん」検査

LSI札幌クリニックで行われるPETを用いた「がん」の早期発見は、
公共政策として実施されるがん検診とは違う考え方でデザインされています。

我が国の公共政策として実施されるがん検診は、公共政策として実現可能な低コストの検査方法です。これらは一部にがん検診として死亡率の減少が期待される方法も含みますが、現実には医学の進歩に追い付いていません。

死亡率の評価を行い医学的根拠(エビデンス)として成立させるためには検査終了から20年以上の歳月をかけて検査後の経過を研究する必要があるため、その結果が発表されてから検査項目として採用していては医学の進歩を社会に還元できません。

LSI札幌クリニックは早期発見に理論的有効性があれば、死亡率を下げる医学的根拠(エビデンス)は不要と考えています。

マスコミなどでFDG PET/CTを用いた検査ではがん死亡率を低下させる医学的根拠(エビデンス)がないと報道されることがありますが、「医学的根拠(エビデンス)がない = 死亡率を下げない」ではありません。理論上は有効であると予測される医療技術であれば、20年以上の時間をかけてエビデンスを待つ必要はありません。それよりも、現時点での最新のテクノロジーをタイムラグをおかずに社会に還元するのが我々の使命です。

コストではなくベストな検査方法を

※侵襲性とは=身体への負担や影響の大きさ

保険診療や公共政策として行われるがん検診では、コストを基準に1次検査、2次検査、精密検査を組み合わせる必要があります。
費用を受診者に負担していただくLSI札幌クリニックでのがん検診では、コストよりも侵襲性と早期発見の効果の観点からデザインされています。我々の提供するがんを対象とした人間ドックでは、採血など簡単な検査と有効性の確立されている非侵襲的な検査を用いてスクリーニングし、同時にPET/CTなど最先端の画像診断装置を使ってほぼ全身を非侵襲的に検査します。これらの検査でがんの疑いが強ければ専門の医療機関に紹介してより侵襲的な精密検査(組織細胞診や生検など)を行います。

はじめから高度画像診断装置を用いるためコストが高い方法ですが、精度が高く、身体に優しいうえ、トータルで検査にかかる時間が短くきわめて能率的にデザインされています。