糖尿病疑い初の1千万人
健康増進法に基づき厚生労働省が毎年実施している国民健康・栄養調査で、糖尿病が強く疑われる成人男女が2016年時点で推計約1千万人に上がったとの報道がありました。その原因として、厚生省の担当者は「患者増は、糖尿病になる割合が高い高齢者が増えたことが影響している」と分析しています。
この数字は、国民の12.1%が糖尿病を強く疑われることを示しています。約10人にひとり以上という割合は、やはり異常に高いといわざるを得ません。
1.糖尿病の種類
やはり糖尿病が恐ろしいのは、初期の段階では症状が出ない(気づかない)ことが多いことです。ただし、これは2型糖尿病に関してであり、1型では急激に症状が発症します。
実は糖尿病は、1型糖尿病(糖尿病全体の3~5%)と2型糖尿病(90~95%)に大きく分類されます。1型糖尿病はインスリン依存型ともいい、膵臓のインスリン分泌細胞が自己免疫性疾患などにより破壊されてしまうため、発症すると継続的にインスリンの自己注射が必要となります。それに対して2型糖尿病は、遺伝的要因や過食、運動不足などの生活習慣の乱れが原因で発症するものです。悪化すればインスリン自己注射が必要となりますが、日頃から生活習慣に注意し、くすりの内服でコントロールが可能なことが一般的なので、インスリン非依存型といわれます。
糖尿病の初期症状に異常な喉の渇きがあります。これは血液が高血糖になると脳は脱水状態であると判断し、口渇を感じて、結果として多飲、頻尿、多尿をもたらします。また、食欲の亢進、身体の倦怠感、足の症状(痺れ、冷え、ほてる、こむら返り)なども出現します。
2.糖尿病で注意する事
糖尿病で注意しなければいけないのは、その合併症です。3大合併症として、神経障害、網膜症、腎症があります。神経障害は最も早い段階で出現することが多く、手足の痺れなど、感覚がだんだんと鈍くなってきます。網膜症は網膜の血管が損傷して視力が弱まり、失明に至ることもあります。腎症は腎臓の毛細血管が損傷するため機能が低下して、進行すると透析療法になってしまうこともあります。
3.糖尿病にならないためには
では、糖尿病にならないためにはどうすればよいでしょうか?あるいは糖尿病に早く気づいて治療するためにはどうすればよいでしょうか?
前記した通り、糖尿病は自覚症状が少ないことも多く、別名「サイレントキラー」ともいわれます。1型糖尿病の場合予防は難しいのですが、2型では肥満、過食、運動不足などの日頃の生活習慣の乱れが発症と大きく関係しています。また、糖尿病の家系ではその体質を受け継ぐことも多く、とくに注意が必要です。
それから定期的に健診を受けることも大切です。定期的に尿糖や、血糖値、ヘモグロビンA1c(HbA1c)(赤血球に含まれるヘモグロビンにブドウ糖が結びついたもので、過去1~2ヶ月の血糖状態を把握できる指標)をチェックしておけば、糖尿病を発症前の段階で発見できたり、早期に治療を開始して合併症を予防することができます。
しばらく健康診断を受けていない方は、これを機会にぜひ一度受診して下さい。
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